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あきた耳鼻咽喉科クリニック_トピックス

血管収縮剤入りの市販の点鼻薬にはご注意を!

鼻づまりがひどい時皆さんはどうしていますか?きっと手っ取り早く市販の点鼻薬を買って使う方も多いでしょう。

市販の点鼻薬を使うと素早く鼻づまりが取れる物が多くあります。なのでついつい使い過ぎてしまうこともあるようです。そんな薬の中には血管収縮剤が含まれています。血管収縮剤とは腫れている鼻の中の粘膜に作用(交感神経を興奮させて血管を収縮させることにより)し素早く鼻づまりを解消します。

しかしこの血管収縮剤を使い続けるといろいろな副作用が出てきます。例えば血圧の上昇、心臓がバクバクする心悸亢進、脈が乱れる不整脈、頭痛、めまいなど。最悪の場合は心筋梗塞そして耳鼻咽喉科的には治りにくい薬剤性の肥厚性鼻炎が知られています。

実はこのような市販の血管収縮剤入りの点鼻薬には同封されている添付文書に「長期連用しないこと」とか「連用または頻回使用で反応性が低下するので休薬期間が必要」などのような注意書きが必ずついています。でも大抵の方は細かい字で書いてある添付文書を隅から隅まで読まないと思います。ここに落とし穴があるんです!

結論を言うと、鼻づまり用(一部アレルギー性鼻炎用も)の市販の点鼻薬はごく短期間使用するために販売されているので、鼻づまりが長引きそうなら使用をやめて耳鼻咽喉科を受診して下さい。使い続けると本当に大変な目にあいますよ!

以下は私が昨日調べた市販の血管収縮剤入りの点鼻薬の一覧です。この他にもあるかもしれませんのでご注意を。

ナシビンMスプレー、ナーザルスキット、ナザールブロック、ナザールスプレー、ナザールMスプレー、コールタイジン点鼻液a、新ルル点鼻液、ロートアルガードST鼻炎スプレー、ロートアルガード鼻炎クールスプレーa、パブロン点鼻、パブロンクイック、パブロンJL、エージーノーズ、エージーノーズアレルカットM、エージーノーズアレルカットS、エージーノーズアレルカットC、ベンザ鼻炎スプレー、タイヨー鼻炎スプレーα、カイゲン点鼻薬ジョイントアルファZプラス点鼻薬、フジビトール点鼻薬など

そして最後まで読んでくださった方に、これらの連用すると危ない成分が入っているかどうかを見分ける手っ取り早い方法をお教えします。薬の細かい成分を見て、『~ゾリン』って書いてあったら血管収縮剤の可能性がとても高いです。(主なものはナファゾリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩、塩酸テトラヒドロゾリン、オキシメタゾリン塩酸塩など)でも分からなかったら薬剤師の居る薬局を選んで相談してから買ってくださいね。